【SOCDクリーナー】④ ロジックICとアナログスイッチで製作編
ロジックICで電子工作
設計
前回の記事では、論理回路の組み合わせ方を紹介しました。次はそれをもとにして、ユニバーサル基盤にどのような回路を作っていくかを考えます。
論理回路が実際に部品として扱われる場合、それらはロジックICと呼ばれます。電子工作屋さんとか通販で売っており、一つ100円しないくらいで買えます。
千石電商さんとか、秋月さん、マルツさんとかで売ってます。
アマゾンにもありましたが、おすすめはしません。
ユニバーサル基盤上の設計には、それ用のソフトもありますが、個人的には手描きがいいと思います。私は方眼を印刷して、その上に導線やICの場所を書き込んでいきました。
参考までに、アナログスイッチを使った時の設計図を載せます。あまりきれいではないのでそこはご了承ください。
ロジックICは、上からAND,XOR,アナログスイッチです。
まあ、設計は基盤の大きさやコネクターの選び方などでさまざまに変わってくるので、オリジナルを考えてみてください。
あとでも話しますが、このユニバーサル基盤は思ったより小さかったので、作っているときはかなり大変でした。ユニバーサル基盤は大きめのものを選ぶといいでしょう。
下側の文字の説明をします。
Vssが電源です。そこには、パッドの基盤のどっかから「5V」と書かれたところを見つけて線を引っ張ってきます。パッド基盤によっては5でなく3.3とかもあるらしいですが、そうなった場合はそのロジックICがその電圧で動くかを再確認してください。たいていのロジックICは5Vなら動きます。
GNDはパッド基盤のどこから引っ張ってきてもかまいません。
上下左右のどれかにはパッド基盤の上下左右から線を引っ張ってきますが、GND側からとってきてはいけません。
上の上下左右からは三和電子の押しボタンスイッチを接続します。そこをショートさせることで、ロジックICを通った信号が下まで降りてくるという仕組みです。
ロジックICの使い方はやや複雑です。
使わない入力ピンはVssまたはGNDに接続しておく必要があります。
使わない出力ピンは何にも接続しません。
ロジックICにとって、信号ありとはVssと同じ電圧がかかること、信号なしとはGNDと同じ電圧がかかることです。したがって、三和押しボタンスイッチでVssとショートさせる入力ピンは、抵抗をかませて常にGNDに接続させておく必要があります。抵抗はかなり大きめで、私は30kΩのを使いました。それが左上の4つの抵抗です。
今すぐにはわからないかもしれませんが、いざ作るとなったら上のことに気を付けてください。より詳しくは、ロジックICの使い方とかで検索してください。
ロジックICが正しい順序で接続されているかを何度も確認して、大丈夫だったら次のステップです。
いよいよ製作!!!
基本的には、設計図通りにはんだするのみです。
注意があるとすれば、ロジックICは熱に弱いのでICソケットというものを使います。そちらをはんだ付けしてからロジックICを差し込むといいでしょう。
たいていのロジックICは14ピンです。
出来上がるとこうなります。
まあそれなりですね。
あとは導線の根元とか裏面をホットボンドで固めたら完成です。
右下の青いのは「ターミナルブロック」というもので、導線をそのままねじで接続できる便利端子です。
最後に動作確認をして完成です。動作確認がところどころで出来ればいいのですが、この工作ではそうもいかないのでドキドキでした。
運よくうまくいってたので、完成です。
これで、R+L=NとU+D=UのSOCDクリーナーが出来上がりました。
まとめ
論理回路の仕組みを、そのままにロジックICの設計に落とし込むのは意外と大変です。そのうえ、VssやGNDとの接続を考えるのは骨が折れました。
はっきり言って、この程度のSOCDクリーナーなら買ったほうがいいです。電子工作の品物自体は安いものが多いですが、製作時間がかかるのでコスパ悪いです。Jasen's Customさんから買うといいでしょう。
Simultaneous Opposite Cardinal Direction (SOCD) Cleanerjasenscustoms.com
暇で金がない私のような人なら作ってみてもいいかもしれませんが、絶対にお勧めしません。
以上です。